コンビニエンスストア大手3社の2024年8月中間連結決算が発表され、ローソンとファミリーマートが増益とのこと。
両社は物価高に苦しむ消費者に向けたプライベートブランド(PB)商品の増量キャンペーンなどが奏功したと言われており、最大手のセブン&アイ・ホールディングスは割高なイメージが客離れを招いて大幅減益と明暗が分かれた模様です。
セブンイレブンに対する消費者の声
原材料費や人件費の上昇を考慮すると仕方ないという気もしますが、セブンイレブンの商品価格が高く、他のコンビニに比べて魅力がないと感じている消費者が多いようです。
また、これまでセブンイレブンはもっぱら高品質・高価格の商品を投入することで消費者から一定の支持を得ていたが、物価高の局面ではこの戦略が裏目に出たのかもしれません。
節約志向を強める消費者は、高価格のセブンイレブンよりも、消費者の節約志向に対応して価格据え置き大幅増量キャンペーンを実施するなど、商品の経済性を訴求したファミリーマートやローソンで商品を購入するようになった。
「セブンイレブンは高い」、「底上げ弁当やらハリボテサンド、はみ出た見せかけタンドリーチキンバーガー、空洞おにぎりなんていうことをやっていたら客は離れる」という消費者の声もあります。そのようなイメージを払拭するような価格戦略を打ち出さなければ業績の回復は難しいのではないでしょか。
セブンイレブンの商品に対する具体的な声はどういったものがあるか
以下のような消費者の声を汲み取る必要があるのではないでしょうか。
- おにぎりの値段が高すぎる。
- スイーツとパンが特に弱いと感じる。
- 他のコンビニと同等なのに値段だけは2割〜3割くらい高い。
- 上げ底ドリンクやはみ出るチキンバーガーのように量を多くごまかしている商品が多い気がする。
といった感じで、端的に言うとコスパが良くないということでしょうか?
コンビニエンスストアが利益を上げるにはどうすれば良いのか
コンビニエンスストアが売上を上げるためには、以下の戦略を実施することが効果的です。
品揃えの最適化
- 地域に合わせた商品展開: 店舗の立地や客層に合わせて、人気のある商品やニーズに応じた品揃えを行うことが重要です。例えば、オフィス街では即食系の弁当やサンドイッチ、郊外の店舗では家庭向けの商品を強化するなど。
- 季節商品や新商品: 季節に応じた商品や、話題性のある新商品を定期的に導入し、目新しさを提供します。特に日本では、季節のスイーツや限定飲料などが効果的です。
プロモーションとマーケティング
- ポイントプログラムや割引: ロイヤルティプログラムを通じて、リピート顧客を増やすことができます。また、定期的な割引やキャンペーンを行い、顧客の来店を促します。
- デジタルマーケティングの活用: SNSや店舗の公式アプリを通じて、最新情報やお得なキャンペーンを発信し、特に若い層にアプローチします。
利便性の強化
- 多機能な店舗サービス: ATMや公共料金の支払い、宅配便の受け取りサービスなどを充実させることで、単なる買い物以上の利用価値を提供します。これは客数の増加につながります。
- 時短商品やサービスの充実: 忙しい顧客に向けた「即食」や「即飲」などのアイテム(ホットスナック、カフェ、ドリンクバーなど)を強化し、手軽さを提供します。
顧客体験の向上
- 清潔で快適な店内環境: 清潔感のある店舗は、リピーターの増加に貢献します。商品棚の整理や、トイレの清掃状況など細部にこだわることが大切です。
- スタッフの接客力向上: 笑顔や丁寧な接客は、顧客の満足度向上につながります。リピーターを増やすためのスタッフ教育を行いましょう。
デジタル技術の活用
- セルフレジやモバイル決済: レジ待ち時間を短縮するために、セルフレジやモバイル決済システムの導入を検討します。これにより、よりスムーズな買い物体験を提供できます。
- 顧客データの活用: 購買データを分析し、顧客ごとのニーズに応じた商品提案やクーポン配布を行うことで、個別化された体験を提供できます。
地域社会との連携
- 地元商品や地産地消の推進: 地元の特産品や農産物を取り入れることで、地域密着型の店舗としてのイメージを強化できます。これにより、地元のファンを増やすことができます。
- 地域イベントやスポンサーシップ: 地域のイベントに協賛したり、店舗をイベントの一部に活用したりすることで、地域住民との関係を深め、リピーターを増やします。
これらの戦略を適切に組み合わせて実施することで、コンビニエンスストアの売上を効率的に増加させることができます。